STORY共創のストーリー

まちや森、川、海辺、田んぼなどに足を運び、誰かの言葉に耳を傾ける。市民会館やカフェ、時には青空の下で、地域が抱える課題や未来について皆で集まり語り合う。立場、職業、価値観の異なる方々がそれぞれの知識や経験を生かし、共に描く未来に向けて取り組む「共創」に決まった形はなく、成功のレシピもありません。けれど経験した人たちが知る「共創のストーリー」の中にはきっと、次のストーリーにつながるアイデアやヒントがあるはず。私たちはそう信じて、研究者と地域の方々による共創のストーリーを聞き取り、伝え続けていきます。

STORY 1田んぼのにぎわいと地域のうるおい

日本最大の湖、琵琶湖。高度成長期には環境問題が深刻になり、赤潮が発生しました。赤潮を防ぐには、流域全体でリンや窒素などの排出バランスを保つことが重要です。一方で、流域で暮らす人たちは、少子高齢化や農作物の低価格化などの問題を抱えています。環境問題と社会問題の両方に対処するため、環境配慮型農業の効果を確認する方法を考えました。

STORY 2住民参加型の温泉資源モニタリング

日本有数の温泉観光地として知られる大分県別府市では、温泉は資源として、観光・宿泊施設や市営・区営の公衆浴場、病院など、いろいろな目的に利用されています。生活や産業に欠くことのできない温泉を持続的に利用するため、研究者と行政、NPOが共同で住民参加型の温泉一斉調査を企画・実施しました。

STORY 3灌漑用水をめぐる公平な水の分配と管理

灌漑用水が十分に届く農地と届かない農地が存在していたインドネシア南スラウェシ州の地域では、研究者と農家と行政の灌漑担当者が一緒に水量や利用状況を調べ、新たな水路を作りました。また、住民との話し合いを重ね「水分配マニュアル」を作成し、地域の人たちが主体的に公平な管理を行える仕組みを作りました。

STORY 4東みよし町のまちづくり~哲学カフェ~

現代地域社会には、さまざまなテーマについて自由に議論できる場がありません。お互いに話をしなければ、問題意識を共有することも、ましてや一緒になって解決に向けて行動することもできません。 徳島県東みよし町には、3ケ月に一度、日曜日の朝、さまざまなテーマについて語り合う「哲学カフェ」という集まりがあります。 今、まちづくりの現場では、このように議論するための場のデザインが求められています。