LEARN共創を学ぶ

共創をするには

気候変動、森林火災、大気汚染、生物多様性の喪失、生態系の劣化、過剰な生産と消費など、私たちの地球は、さまざまな環境問題に直面しています。これらの問題は、人間の社会活動の進歩に伴い、引き起こされてきました。長い時間をかけて、広い地域にわたって進行してきたものゆえ、その解決は決して容易ではありません。しかし私たちには、未来を担う子どもたちに、自然の恵みを受け継いでいく責任があります。その責任を果たすには、各方面で問題に関わる人たちが協力し、解決に向けて一緒に考え、行動していくことが必要です。

地球環境問題は1970年代以降、徐々に国際的な認知を獲得してきました。環境問題に関する研究が数多くなされ、自然や社会の仕組みへの理解が大きく進んだようにも見えました。にもかかわらず、多くの環境問題は解決されるどころか、悪化の一途をたどっています。なぜなのでしょうか? それは、せっかくの成果が蓄積されていなかったり、「学術的な成果」と「社会が取りうる方策」に乖離があったりしたためではないでしょうか。

そこで最近では、各分野の研究者と実社会で問題に関与するステークホルダーがともに課題に取り組む、「共創」や「トランスディシプリナリー(TD)」手法が国内外で注目されています。しかし多くの人たちにとって、居心地の良い自身の領域を超えて、異なる分野の人たちと協働することには困難が伴います。そこで私たちは、共創を理解するために知っておきたい情報を各方面から集めて、基礎知識、心得、ツール、用語、参考文献、資料として、以下のように整理しました。皆さまの共創の実践に、ぜひご活用いただけましたら幸いです。

共創を理解するために知っておきたい6つのこと